2006年11月12日
ふがいない
お盆あたりから久々。夕方とはいえ人影もなくひっそりしている。
猫にいさんのところに出向くと、なおちゃんやナナちゃん皆で迎えてくれた。
子猫も増えていて総勢13にゃんでお出迎え。テントは物置みたいになっていて
大きめなテントが少し離れたところにできていた。しかし、猫にいさんには会えず。
エサ場に出向くと、さんご、きんちゃんなど見慣れた顔に会えた。いくぶん猫の数が
少ないように思える。その後、猫じいさんのところに挨拶に向かった。
林に向かってできている猫道が草に覆われていて隠れてしまっている、違和感を覚えた。
テントに猫じいさんは居らずにひっそりとしていた。不在でも数匹の猫が周りで
遊んでいるのだけれど、その猫達も居ない。いくぶんゴミも散らかっているようだ。
何かあったかも知れないと思ったけれど、誰もいない。
日も暮れてきて、車に戻ることにした。
途中の側溝で見慣れぬキジトラがじゃれついてきた。
オドオドしていて、側溝に逃げ込んだり、また近づいてきたり。リュックの中の
ごはんを用意してやると、また近づいてきたけれど食べない。人恋しいのか何なのか。
すると、後方から自転車を押して近づいてくる見慣れぬ人影があった。
カゴにはカリカリの袋が入れてある。「こんにちは」こちらから声を掛けみた。
人懐っこい笑みを浮かべて小さな声で「こんにちは」と返ってきた。
小柄なおじいさん。キジトラは最近捨てられて、ここの猫達にいじめられるとかで
側溝に隠れていると教えてくれた。元は飼われていた猫らしく、人には寄って来るらしい。
話を続けていると、
猫達にエサを配ってくれているという。猫じいさんのテントから
少し離れたところに半年前程から居着いたと話していた。
思い切って、猫じいさんのことを尋ねてみると
一ヶ月ほど前に激しい腹痛で入院してそのままだという‥、頭が真っ白になり
何かしら感じて違和感の答えがやっと分かった。
猫じいさんのこと、今日確認できていない猫達‥。
その足で猫じいさんが入院している病院に向かった。
私が行くと驚いた表情だったけれど、猫じいさんの顔色は良くて元気そうだ。
一ヶ月前激しい下血があり、救急車で運ばれた。大腸ガンとの診断で手術をして、
人工肛門になってしまったと言っていた。来週には退院だ。
市の生活課の人がアパートを探してくれて、そこに身を寄せると話していた。
猫のことが心配なので公園に出向くと言っていたけれど、そのアパートから
車で30分ほどかかる。自転車だと一時間くらいか。障害者手当か生活保護を
受けると思うけれど、病み上がりで公園の猫達の世話は難しい。
持ち合わせを茶封筒に入れて、こんな袋で申し訳ないですと、見舞いと渡す。
帰り際、もしかしたら二度と会うことはないだろうと脳裏をよぎったけれど
「体を大切にしてください。また公園で‥」と声を掛けた。
「どうもありがとうございます‥」猫じいさんは笑顔だった。
いろいろあったけれど、猫の世話を7年に渡りしてくれた。
多くの猫達が命を繋げられ、生活の場が確保された。
感謝の気持ちは深い。
病院を後にして、今後の公園のことで考えを巡らせた。
現状で分からないことも多くて、猫達のこと
エサやりさん達のこと、ホームレスのこと‥
バランスが崩れたことは確かで、状況把握をしなければ。
それにしても、数ヶ月の間に出向くこともできたけれど
足が遠のいていたのは確か。なんとも
ふがいなく思うばかりだった。
投稿者 ikemi : 2006年11月12日 23:27
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